まず、利益を予測するためには、経費を変動費と固定費に分けることから始まります。変動費とは売上高に比例して発生する費用のことであり、固定費とは売上高に関係なく一定額発生する費用のことです。このように、費用を変動費と固定費に分解することができると、売上高に対する費用の発生額が予測でき、売上高から費用を差し引いたのが利益なので、利益を予測することができるようになります。
具体的に、事例をあげて説明してみたいと思います。事務用品を販売しているA社の費用の発生を分析したら、以下の内容であることがわかったという仮定で分析をしてみましょう。
(変動費:売上高に比例して発生する費用)
売上原価:商品の売上原価(売上高の55パーセント)
運賃:商品の運送費用(売上高の5パーセント)
(固定費:売上高に関係なく一定額発生する費用)
給料手当:人件費(年間17,000,000円)
家賃:事務所の家賃(年間1,200,00円)
水道光熱費:電気代、ガス代、水道代(年間800,000円)
車両関係費:ガソリン代、車両の修理代(年間500,000円)
消耗品費等のその他固定費(年間500,000円)
A社の場合、売上げに対して、売上原価が55パーセント発生し、運送費用が5パーセント発生するので、変動費は売上げに対して合計で60パーセント発生することがわかります。固定費は、年間一定額発生し、人件費が年間17,000,000円、事務所の家賃が年間1,200,00円、電気代・ガス代・水道代が合計で年間800,000円、ガソリン代・車両の修理代が合計で年間500,000円、そのたの固定費が年間500,000円しています。固定費は合計で年間20,000,000円発生することがわかります。A社の場合、売上げが変動した場合、費用の変化と利益の変化がどうなっていくのかを表を書いて確認していきましょう。売上高が30,000,000円から70,000,000円の範囲で計算してみたいと思います。
| 売上高 |
30,00,000 |
40,000,000 |
50,000,000 |
60,000,000 |
70,000,000 |
| 変動費 |
18,000,000 |
24,000,000 |
30,000,000 |
36,000,000 |
42,000,000 |
| 貢献利益 |
12,000,000 |
16,000,000 |
20,000,000 |
24,000,000 |
28,000,000 |
| 固定費 |
20,000,000 |
20,000,000 |
20,000,000 |
20,000,000 |
20,000,000 |
| 営業利益 |
-8,000,000 |
-4,000,000 |
0 |
4,000,000 |
8,000,000 |
売上げに対する変動費の割合を変動費率といい、売上高から変動費を引いた利益のことを貢献利益といいます。A社の場合、変動費率が60%なので、売上高に対して60%変動費が発生したものとして表に書きこんでみます。次に、売上高から変動費を引いた貢献利益を計算しますが、、売上高に対して40%になるはずです。貢献利益は売上高が増加すると増加した売上高に対して40%ずつ増加することになります。この貢献利益と固定費が同額になると損益が0になります。この売上高のことを損益分岐点とか損益分岐点売上高といいます。A社の場合、50,000,000円の売上高が損益分岐点売上高になります。このようにして、変動費と固定費に費用を分類することで、売上高に対する費用の発生額が予測でき、その結果、売上高から費用を引いたのが利益なので、利益まで予測することができることになります。これを計算式で示すと以下のようになります。
営業利益 =売上高−変動費−固定費
=売上高−変動費率×売上高−固定費
=(1−変動費率)×売上高−固定費
固定費
損益分岐点売上高= ──────────
1−変動費率
|