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| 平成20年度の主な税制改正の内容を記載いたしました。 |
| ■ 法人税関係 |
(1)減価償却制度
平成19年度においては償却限度額を撤廃するなどの改正が行われましたが、平成20年度は、機械及び装置を中心に資産区分の見直し、法定耐用年数の見直し等が以下のように行われます。
@資産区分の見直し
機械及び装置の各耐用年数区分について、日本標準産業分類の中分類を基礎として、390区分から55区分とされます。
A耐用年数の見直し
見直し後の法定耐用年数については、中分類ごとに新たな耐用年数を設定します。
新たな耐用年数をそのまま適用するのが適当でない場合、その中分類の中で細目として別立てします。
B適用について
平成20年4月1日以後開始事業年度から適用されます。
(2)新公益法人税制
平成20年12月1日から新たな公益法人制度が施行されます。平成20年度ではこの公益法人制度の改正に対応する税制改正が行われました。
@新たな公益法人制度
・新たな公益法人制度では、公益法人は一般社団法人・一般財団法人・公益社団法人・公益法財団法人の区分になります。一般社団法人・一般財団法人は、会社法上の法人と同様に、登記するだけで誰でも設立でき、準則主義がとられるようになりました。この一般社団法人・一般財団法人が公益認定を受けることによって、公益社団法人・公益財団法人となります。
・既存の社団法人・財団法人は法律施行後5年間の移行期間が終了するまでの間に、公益認定を受けて公益社団法人・公益法財団法人に移行するか、認可を受けて一般社団法人・一般財団法人に移行しなければなりません。その間は特例民法法人という扱いになります。この特例民法法人が認可を受けて一般社団法人・一般財団法人になる場合、公益目的財産残高を公益目的に支出し零にする公益目的支出計画を作成し実施しなければならないことになっています。
・中間法人制度は一般社団法人制度に統合されます。
A収益事業課税制度
法人税の納税義務を収益事業(34項目が限定列挙されています)を営む場合のみとしている収益事業課税制度の適用の有無や法人税の税率等については以下のようになっています。
・特例民法法人:収益事業のみ課税、法人税率22%
・公益社団法人・公益法財団法人:収益事業のみ課税(収益事業から公益目的事業に該当するものが除外されている)、法人税率30%(800万円以下は22%)
・一般社団法人・一般財団法人
非営利一般法人(剰余金や残余財産の分配を行わない一般社団法人・一般財団法人):収益事業のみ課税、法人税率30%(800万円以下は22%)
非営利一般法人以外:全所得課税、法人税率30%(800万円以下は22%)
・NPO法人:収益事業のみ課税、法人税率30%(800万円以下は22%)
Bみなし寄付金制度
みなし寄付金制度とは、法人内部で収益事業から公益目的事業への支出をあたかも外部への寄付金とみなして、一定額までの損金算入を認める制度です。税制改正後の損金算入限度額は以下のとおりです。
・公益社団法人・公益財団法人:所得の50%か公益目的事業への支出金額のいずれか多い金額
・特例民法法人:所得の20%
・認定NPO法人:所得の20%
C寄付金税制の改正
・特定公益増進法人の範囲に公益社団法人・公益財団法人が加えられました。
・特定公益増進法人に対する寄付金の損金算入限度額の計算で所得基準額が2.5%から5%へと引き上げられました。
寄付金の損金算入限度額
(所得金額×5.0/100+資本金等の額×月数/12×2.5/1,000)×1/2
・公益法人等に対して財産を寄付した場合の譲渡所得等の非課税の特例については、剰余金の配当等を行わない非営利一般法人も追加されています。
(3)人材投資促進税制の改正
中小企業等(資本金1億円以下の法人等)に関し、事業年度の労働費用に占める教育訓練費の割合が中小企業者等のほぼ平均である0.15%以上の場合、教育訓練費の総額に、労働費用に占める教育訓練費の割合に応じた税額控除率(8%〜12%)を乗じた金額を税額控除できる制度に人材投資促進税制は改正されます。
・適用基準:労働費用に占める教育訓練費の割合が0.15%以上の場合
・税額控除額=当期の教育訓練費×控除率
・控除率=8%+(教育訓練費/労働費用−0.15%)×40
(最大12%まで)
(労働費用=給与+法定福利費+教育訓練費)
・適用期限:平成21年3月31日までになります。
・大企業に対する人材投資税制の適用は、平成20年3月31日の適用期限をもって廃止されます。
(4)研究開発税制の改正
恒久措置である試験研究費の総額に係る税額控除(法人税額の20%を限度)に加え、試験研究費の増加額に係る税額控除と売上高に占める割合が10%を超える試験研究費にかかる税額控除とを選択適用できる制度(法人税額の10%を限度)が創設されます。上乗せ措置は以下のいずれかを選択できます。
試験研究費額×12%(中小企業等の場合)+試験研究費の増加額×5%
(法人税額の20%を限度) (法人税額の10%を限度)
試験研究費額×12%(中小企業等の場合)
+(試験研究費額−売上高×10%)×(試験研究費割合−10%)×0.2
(5)情報基盤強化税制の改正
情報基盤強化税制は、青色申告書を提出する法人が、指定期間内に、情報基盤強化設備等を取得又は製作をして事業の用に供した場合には、取得価額の50%の特別償却と取得価額の10%の特別税額控除との選択適用を認める制度です。平成20年度は以下の改正が行われました。
・資本金1億円以下の法人等(中小企業等)について取得価額の最低限度が70万円(現行300万円)に改正されました。
・情報基盤強化税制について適用期限が2年間延長されました(平成18年1月1日から平成22年3月31日までに取得するものについて適用します)。
・資本金10億円超の法人の取得する対象設備の取得価額の合計金額のうち対象となる金額は200億円を限度とされました。
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| ■ 所得税関係 |
(1)金融・証券税制の見直し
@上場株式等の譲渡益等の税率の見直し
・上場株式等の譲渡益・配当に係る軽減税率(所得税7%+住民税3%)は平成20年12月31日で廃止されます。ただし、経過措置として、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの2年間、株式譲渡所得は年500万円、配当は100万円を上限に10%(所得税+住民税)の軽減税率を適用する制度が創設されます。
A上場株式等の譲渡損と上場株式等の配当との間の損益通算の特例
・平成21年より上場株式等の譲渡損と上場株式等の配当との間の損益通算を認める制度が創設されます。その年に譲渡損失が生じた場合又はその年の前年以前3年以内の未控除の譲渡損失がある場合は、配当所得(申告分離課税選択)から控除することができることになります。
・源泉徴収口座内に受け入れた配当等に対する源泉徴収税額を計算する場合には、源泉徴収口座内における譲渡所得等の金額の計算上損失の金額がある時には、配当等の金額から譲渡損失の金額を控除した金額に対して税率を乗じて徴収すべき所得税・住民税の額を計算することになります。
(2)住宅支援・優遇税制
@省エネ改修促進税制
平成20年4月1日から平成20年12月31日までに住宅の省エネ改修工事を含む増改築工事を行った場合、住宅ローン残高のうち1,000万円を限度として、その一定割合を5年間所得税額から控除する制度が創設されました。制度の詳細は以下のとおりです。
・適用期限
平成20年4月1日から平成20年12月31日までに居住用住宅の省エネ改修工事を含む増改築工事を行った場合
・対象借入金
償還期間が5年以上の住宅ローン
・控除率
@ 特定の省エネ改修工事
200万円を限度として費用に係る住宅ローンの年末残高の2%を控除
A 特定の省エネ改修工事以外の改修工事
1,000万円を限度として住宅ローンの年末残高の1%を控除
(@+Aの合計1,000万円を限度)
・対象となる省エネ改修工事
一定の省エネ改修工事で次の要件を満たすことが必要とされています
@ 改修部分の省エネ性能がいずれも平成11年基準以上になること
A 改修後の省エネ性能が一段階相当以上上がると認められる工事内容であること
B 工事費用の合計額が30万円を超えるものであること
・選択制
この制度は現行の住宅ローン減税と選択制になります。
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| ■ 資産税関係 |
(1)中小企業事業承継税制(取引相場のない株式等に係る相続税の猶予制度)
事業の後継者である相続人が、被相続人から相続等により取得した非上場株式等(相続後において発行済議決権株式の3分の2に達するまで)の80%に対応する相続税の納税を猶予する制度が創設されます。
1.主な要件
(対象企業の主な要件)
・中小企業基本法の中小企業
・経済産業大臣の認定等
(相続人の要件)
・相続人と同族関係者で発行済株式等の総数50%超を保有し、かつ同族内で筆頭株主であること
(被相続人の要件)
・被相続人と同族関係者で発行済株式等の総数50%超を保有し、かつ同族内で筆頭株主であったこと
2.猶予税額の納税
・事業継続期間での納税
後継者である相続人が、申告期限から5年の間に事業を継続していないと認められる場合、その時点で猶予税額の全額を納付することになります。
(事業継続の要件)
@代表者であること
A雇用の8割を維持
B株式保有を継続
・株式を譲渡した場合での納税
事業継承期間経過後、株式等を譲渡等した場合、その時点で譲渡等した部分に応じた猶予税額を納付することになります。
3.猶予税額の免除
後継者である相続人が死亡の時まで保有し続けた場合など一定の場合には猶予税額の納税が免除されます。
(2)相続税の課税方式の変更(遺産取得課税方式)
取引相場のない株式等に係る相続税の猶予制度に併せ、相続税の課税方式が遺産取得課税方式に改められる方向です。
・遺産取得課税方式:相続等により遺産を取得した者を納税義務者として、その者が取得した遺産を課税物件として課税する方式
・現行制度:相続税の総額を法定相続人の数と法定相続分によって算出し、それを各人の取得財産額に応じて按分する課税方式
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| ■ その他 |
(1)ふるさと納税
住民が居住地以外の自治体に寄付をし、年5,000円を超える寄付金額を本来の住民税額から税額控除する制度が創設されます。
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